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風街であひませう/松本隆作詞活動45周年トリビュート [勝手にディスクレビュー]

久しぶりに、勝手にディスクレビュー。
最近買って、1週間ひたすらこればっかり聞いてた、ってくらいのアルバムをね。
私見を交えてご紹介。

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松本隆作詞活動45周年トリビュート 「風街であひませう」
2015年6月24日発売
VIZL-842

松本隆作詞曲のカバー曲からなる「風街でうたう」と、詞そのものを朗読するという「朗読カバー」からなる「風街でよむ」という2枚組。

以前、はっぴいえんどのトリビュートアルバム「HAPPY END PARADE」というものが作られた時にも感じたんだけど、松本隆の歌詞に対しては、みんな生半可なリスペクトじゃないものを作り出してくるよなぁ、というのがまず最初に出てくる感想。

この人がやったらこうなるよね、というのがわりとわかりやすく見えたのは、手島葵の『風の谷のナウシカ』
やくしまるえつこの『はいからはくち』も、きっとこういう風になるだろうな、という方向で存分に遊んでる感じ。
ハナレグミの永積くんの声で歌われると『Tシャツに口紅』もまろやかに響く感じ。
意外にも"正統派カバー"だったクラムボンの『星間飛行』は、ライナーノートを見て納得。
逆に思い切り原曲から離れてルードにジャジーに迫った斉藤和義の『白いパラソル』も面白いアプローチ。

中納良恵の『探偵物語』は悪くないんだけど、ちょっとコードアレンジにこりすぎちゃったかな、というのが引っかかる部分。悪くないんだけどね。
andymori小山田くんの『SWEET MEMORIES』も悪くないけど、この曲はもう日本のポップスのスタンダードになっちゃってるからね。加えて、ご本人のオリジナルのアレンジが出来上がりすぎてるからな。今からカバーするのは難しい。

で、非常に期待してたのが、セルフカバーになるスピッツ草野くんの『水中メガネ』
これはもう「なんて名曲なんだろう」って、あらためて思わされる1曲に仕上がってる。
まあ、あのメロディをあの声で歌われたらもうスピッツなんだけど。でも名曲。

今回の収録曲とカバーアーティストが発表された時点で、一番ぶっ飛んで「それは反則だろう!」と思ったのが安藤裕子の『ないものねだりのI Want You』
その組み合わせ自体がもう「絶対化学反応起こす!」というのが見えてたし、そしてそれがよくない方向に転がるはずがないことはわかったたし。
で、聞いてみて、やはりこの曲は今回のキラーコンテンツの1つであるのは間違いなかったな。

そして、今回聞いてみて一番反則だったのはYUKIちゃんの『卒業』
いきなりあの声でサビをアカペラで歌い始める、と言う時点で反則。
ライナーノートにあったように、さらっと歌ってるのが本当によくて。
それが逆に主人公の本音を隠しながら引き出してる、とでもいうのか。
これはほんとに、やられたな。

そして。
ある意味今回の目玉なのは細野さん名義の『驟雨の街』
まぎれもなくはっぴいえんどの新曲ですよ、これ。
何がはっぴいえんどなのかって、松本隆のドラムね。
このドラムの音がはっぴいえんどなんだ、って気がついた。
大滝さんはいないけど、このドラムの音と細野さんの声で、十分そうなる。

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ここまででずいぶん書いたな。

「風街でよむ」の方も、かなり興味深い内容でね。
一通り聞いた後に、「自分ならこう読んでみたい」と、いろいろ試してみたくなるそんな1枚。

わりと最近の役者さんが多く選ばれてるんだけど、ちょっとね、多くのものが
「陰鬱な感じの一人語り」になっちゃってるのがもったいなかったなぁ、と思って。
抑えたトーンで息を殺すように読んでるものが多くて。
ただ、もちろんその読み方が正解だというものもあるんだけど。
東出昌大の『言葉』は、もう引き返せないというドキドキする感じが裏に見え隠れしててよかったな。
若手の役者さんの読んだ中で絶品だったのは、広瀬すずの『初戀』が抜きん出てる。
これ、ほんとに絶賛の評しか出てない感じなんだけど、でもそうなんだからそうなるよな。
とにかくもう、詞の内容の瑞々しさを余すところなく"表現"してくれててキュンとする。

一方、松本隆の詞を歌って来た歌い手たちはその表現の仕方をよく知ってるんだな、
という印象が強くてね。
キョンキョンが読んだ聖子ちゃんの『哀しみのボート』は、やっぱりオトナでなければ表現しきれない部分をすてきに汲んでるし。
自身の曲の新しい解釈を見せた薬師丸さんの『あなたを・もっと・知りたくて』は最後にはっとさせられる。
完全に一人芝居になってるのが、太田裕美が読んだ『外は白い雪の夜』
こればかりは、話に耳を傾けちゃう感覚で、話が進むに連れて涙が出そうだった。

1つ意外だったのは、斉藤由貴が自ら読んだ『卒業』
きっと"女優の斉藤さんはこう読むだろう"といううっすらとした予測があったんだけど、違った。
この人にとって、この詞はもう歌手としての自身の一部なんだろうな。
読んでるんだけど、歌ってるんだよね。完全に。
いわゆる「詩の朗読」ではもはやない。
言葉を読んでるんだけど、歌ってる。
それが証拠に、トラックの長さが歌の長さとそれほど変わらない。
他の人は2分程度、長い詞なら3分くらいだったりするんだけど、
これはしっかり4分半ほど。
ちょっと不思議な感覚だね。

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というわけで、
今日みたいなすごい雨が降ってると思わず「街は驟雨〜通りは川〜」と口ずさんでしまう今日この頃。

そうそう。
これだけすごいプロジェクトなのに、松本隆に取っても相当重要な人物とも言える松田聖子が
今回一切絡んでない。
冊子にコメントもない。

これは、もしかしたら裏で何かすごいことが待ってるんじゃないか?
と勝手に勘ぐってたら、うれしすぎるビンゴ!
秋に発売される聖子ちゃんの新曲が、詞:松本隆/曲:ユーミン/アレンジ:正隆さんだというではないか!

もう、どんな名曲が上がってくるのか、楽しみすぎる。
そして、ぼくの夢の1つである「松本隆の詞に、ぼくがメロディを作って、聖子ちゃんが歌ってくれる」というそれも、がんばればあり得なくもないかもしれない、と心の奥底で静かに情熱を燃やすわけです。
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